2024-01-01から1年間の記事一覧
フーコーの『言葉と物』はあまりにも有名かつ多くの研究者が精力的に読解してきた本なので、記事にするか迷いました。しかしブログだからこその簡潔な文章によって少しでも読者の助けになれば...と思い、あまりにも大胆であることを認識しつつもいつも通りの…
本書は、噂という現象を哲学的に探求した一冊です。トピックは非常に興味深いのですが、参照されている具体例(ソクラテス、シェイクスピア、ルソーなど)や分析のフレームワーク(ロゴスとかエピステーメーとかハイデガーとか...)等が全体的に西洋中心主義的で…
前回アーレントの『人間の条件』を紹介する過程で山本理顕の『権力の空間/空間の権力』に軽く触れたので、今日はそちらを紹介します。本書は、建築と社会構造の関係を深く掘り下げた著作であり、アーレントの『人間の条件』が重要な理論的背景になっています…
『人間の条件』、とんでもないタイトルですね。そんなものはない、と怒られそうな気もしますが、この本は政治哲学の本です。「もしも人間が◯◯ならば、政治は◯◯であるべきだよね」といった内容だと思っていただければ大体合ってると思います。1958年に発表さ…
本書は前回紹介した『歴史の終わり』の続編として位置づけられる作品です。『歴史の終わり』で提唱された「自由民主主義と資本主義の普遍的勝利」という楽観的な見方を踏まえつつ、その後の世界で明らかになった課題や不安定さについて掘り下げています。 本…
フランシス・フクヤマの『歴史の終わり』(The End of History and the Last Man)は、1989年に発表された論文とそれに基づく1992年の書籍で、冷戦終結後の世界秩序を説明する試みとして広く議論を呼びました。フクヤマは、歴史とはイデオロギーや政治的システ…
本書は、戦争における死者数のデータがどのように収集・算出されてきたか、その歴史と方法論を概観することで、読者に「戦争」というイメージを読解する上で必要なリテラシーを提供してくれます。平易な文章で書かれているので入門書としても読めますが、繰…
この本は、「歴史って本当にこのままでいいの?」と問いかけてくる本です。歴史の見方や考え方をひっくり返し、私たちが当たり前だと思っている「歴史の枠組み」を解きほぐして、新しい視点を提案してくれます。 歴史を「アンラーニング」するってどういうこ…
ハートマンはアフリカ系アメリカ人であり、奴隷として連れて行かれた祖先の足跡をたどるため、ガーナからアメリカへの奴隷船の航路を逆走するかたちでアメリカからガーナへと向かいます。この旅の目的は、単なる歴史的事実を探ることではなく、奴隷制度によ…
ジェームズ・ヴィンセントによる『計測の科学』(Beyond Measure)は、私たちの日常生活や社会全体に浸透する「計測」の根源を鋭く掘り下げ、その背後にある科学、歴史、哲学を解き明かす刺激的な一冊です。本書は、単に測定技術や計測機器の進化をたどるだ…